住宅取得の際に掛かる諸経費とは? その2.地鎮祭や上棟式など
前回は住宅ローンの諸経費について説明させていただきました。
今回は着工前におこなう地鎮祭や、着工中におこなう上棟式に掛かる費用などをご説明いたします。
〇地鎮祭〇
建物の基礎着工前に『土地の神様に工事の安全と無事に工事が完成できるよう祈願する』行事です。
古くから建築工事に取り掛かる前に行われてきました。
地域によって地鎮祭の方法は様々です。
多くの地域では、神主さんが土地の神様を呼んでくださり、土地の四隅に塩や米、酒でお清めして
“地鎮の儀”という建築に模した一連の動作を行います。
地鎮祭は必ず実施しなければいけないということはありません。
弊社のお客様でも最近は地鎮祭をしない方が増えてきています。
ちなみに、田辺などの紀南地方の場合
神主さんに御祈祷してもらう費用はご祈祷料が約3万円。
竹や縄、お供え物などを準備する費用も必要です。
業者に依頼する場合は3~4万円程度。
地鎮祭だけでも8万円近い費用になるので、覚えておくと良いかと思います。
施主様自身でお塩やお米を土地に撒き清めるというとっても簡易的な方法もあります。
その場合は塩と米と酒さえあれば出来ます◎
一生に一度の事だからきちんとしておきたい方は神主さんに依頼する
少しでも費用を抑えたい方はセルフでお清めする
多様な時代なので、ご自身の後悔が残らない方法を選んでいただければと思います。
〇上棟式〇
柱や屋根の構造体が組み上がっていく工程をお祝いする儀式です。
棟上げ(むねあげ)や建前(たてまえ)とも呼ばれます。
餅撒きのイメージが強い方もいらっしゃるかもしれませんが
上棟式は施主から関係者へのお礼のセレモニーと考えていただければ分かりやすいです。
その昔、家を建てるのは一大事でした。
大工さんだけでなくご近所の方も手伝いに来てくれ、何日もかけて棟上げをしました。
多くの材料は手加工でしたし、人や動物の力を借りて柱を吊り上げたり、とても大変だったのです。
“○○家のために”と協力してくれた方々への感謝と、これからの工事もよろしくお願いします、
そういった気持ちから、労いの宴会を開いたり餅撒きをするという風習があったのです。
その習しが今も残っていて、簡易的ではありますが上棟式を行うことがあります。
現代は法律が厳しくなったのでお酒を振舞うことはNGですが
ご祝儀をいただいたり、祝い酒を持って帰ってもらったり、お弁当を持ち帰ってもらったり。
施主様のお気持ちとご予算の範囲内で開催してもらっています。
費用はおおよそ10万円前後みておいていただくと良いでしょう。
地鎮祭同様、上棟式を行わないケースも増えてきています。
豪勢にしなければいけないということはありません。
費用の掛かる話なのでご家族でよく相談のうえ開催するかご選択ください。